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山田 逸平; 地村 幹; 神谷 潤一郎; 金正 倫計
Journal of Physics; Conference Series, 2687, p.072018_1 - 072018_6, 2024/01
大強度陽子加速器施設J-PARCではわずかな割合のビーム損失でも高線量の放射化を引き起こす。そのため、非破壊型モニタを用いたビームの常時監視による加速器制御の最適化が必須である。ビームとガスの相互作用を利用してビームプロファイルを測定するガスシートモニタは、従来の固体ワイヤとビームの相互作用を利用したモニタと比較してビームに与える影響が小さい。しかし、極少量ではあるもののガスを導入してビームラインの真空圧力に影響を与えるため、ビームにも影響を与える可能性がある。そこで本研究ではガス導入量に対するビーム電流値及びビーム位相空間分布の変化を実測した。本会議では、ビーム電流値はガス導入量に比例して減少し、ビームエミッタンスは一定または減少したという結果を報告し、今後のJ-PARC加速器の安定化や大強度化に向けたガスシートモニタ高度化に関する議論を行う。
山田 逸平; 和田 元*; 守屋 克洋; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 金正 倫計
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 24(4), p.042801_1 - 042801_13, 2021/04
被引用回数:3 パーセンタイル:46.8(Physics, Nuclear)大強度加速器のビームを測定するためには非破壊型モニタが必要である。本研究ではビーム誘起蛍光を利用した横方向ビームプロファイルを測定する非破壊型モニタを開発した。開発したモニタは希薄気体力学の技術を利用してシート状に形成したガスを導入し、ビーム照射により発生した蛍光像を検知することで、二次元プロファイルの測定を可能とする。このモニタから得られる信号をビームプロファイルに変換するための近似手法もあわせて考案した。このモニタおよびプロファイル変換手法をJ-PARCの3MeV水素負イオンビームのプロファイル測定に適用した。その結果、開発したモニタで得られたビームプロファイルは既存のプロファイルモニタであるワイヤスキャナモニタで得られたものと一致した。また、ガスシート導入によるビーム損失の評価として、ビーム電流の減少率を測定した。その結果、ビーム減少率はガス導入流量と比例し、0.004% 2.5%の電流値の減少が見られた。さらに、開発したモニタはJ-PARCビーム1パルス中のプロファイル変化を測定できる可能性を持つことを示した。